雑記6

この頃、自分が変わったように思う。
でも、どう変わったかは自分でもよくわからない。


友人達は卒業を迎え、早いやつは、もうすでに社会人として働きだした。
だから当然、バイト先から居なくなるわけで、これでもう僕との接点は過去のつながりだけになった。
他の友達も、就職活動を頑張っている。
みんな、大学という温い温泉みたいな世界から抜け出て、厳しい世の中と直面している。
かつて僕と一緒の世界にいた人々は、みんな戦っている。


そして、僕だけはまだ、ぬるま湯の中に居て、
長い受験を終えて、みんなに遅れてようやく同じ世界までやってきたのに、一年間でもう、また、ぽつんと取り残されてしまった。
寂しさと、限られた自由な時間への焦りと、友人達を透かして見る数年後の自分に対する不安がある。


この春休みは、少しでも暇があれば、色々なことをやって全力で遊んだ。
一見、自由に遊び放題をしているように見えるかもしれないが、
内心は、この大学生活でやり残しが無いようにと、焦ってあれこれやっている。
勉強も、僕にはまだ受験生のようにガッシガシにはできないが、
目指すところが少し見えてきたり、考えることも多少あって、
心の泉から涌きあがるように、受動的なものから能動的なものへと変わった。


そういえばここのところ、アニメを見なくなったし、アニメソングも聞いていなかった。
現実ときっちりと向き合わなくてはいけないと思うようになったからかもしれない。
まぁでも、さっき久々に撮り溜めしておいた『ハチミツとクローバー』を見たから、
アニメが好きなのは変わらないみたいだけれども。


そういった心境の中で、彼女がよりいっそう欲しくなった。
同い歳の女性がいい。
みんながいる世界と自分とを繋ぎとめてくれるし、
これから自分が徐々に社会に溶け込んでいくのに際して、
パートナーとしていつも僕の隣に居て生活し、一緒に歳をとっていく人が欲しくなった。


とどのつまり、僕は、いや僕も、大人になりたいのかもしれない。