雑記157 野球中継を今より面白くするための解決策

選手がメジャーに流出すると、昨今の日本のプロ野球人気の衰退に拍車を掛けるという意見がある。
確かにそうかもしれないけれど、野球関係者は「メジャー行き規制」を作る前に、やることがあると思う。
それは、野球中継を面白くすることだ。
近頃の野球中継は、野球の面白さをきちんと伝えられていない。


では、野球中継を面白くするにはどうしたらよいか。
それはずばり、「解説者」がきちんと役割をこなすことだと思う。


今年の日本シリーズ第1戦、野村監督が解説する野球中継はとても面白かった。
この野球中継は、普段の野球中継と何が違うのか。


それは、野球解説者の「視点の違い」にあると思う。


一般的な解説者は「さっきのプレー」についての解説を行う。
この視点は、過去に向いている。
対して野村は「現在の局面では、選手は何をすべきか」についての解説を行う。
つまり、視点が未来に向いているのだ。
これによって、視聴者は選手と同じ目線に立って、プレーを見ることができるようになる。


そもそも「見る野球」の面白さは、選手の「心理」を理解することにあるように思う。
捕手と打者の配球の読み合い。
走者が盗塁をするタイミング。
打者の癖を考えた微妙な守備位置の変更。


視聴者がそういった心理を理解して、試合の当事者になるためには、「選手が今何を考えていて、次にどんなプレーをするのか」といった、「予測する力」が必要になる。
野球解説者は、その手助けをするという非常に大きな役割を担っていると思う。