情熱

予備校の先生に白髪の講師がいて、すごく熱い。
その熱弁は、なんだか忘れていたものを思い出させる。
思えば今でも忘れない、高校の合格発表の日、
掲示板で合格を確認したあと、文化部室棟のかどを曲がった誰もいないところで
空を見上げて、視界を冬の青空でいっぱいにして「終わった…」って思ったあの時以来、
何をするにもヤル気がでなくなった。
あの時に何かを失ってしまったような感覚はあったけど
何を失ってしまったのかわからなくて、ずっと考えていたもの。
それは情熱だったんじゃないかって思う。
「あいつアツくなっちゃってバカじゃねーの?」
っていう声に負けない強い心が欲しい。