奥さまは魔法少女 第04話 「夕立は危険よ、ということ」
ワンダーランドの管理人、浅羽嬉子は、その身が大人になってもなお、管理人でありつづけようとする。
しかし、その次期後継者であるクルージェ・ギャップがやって来た。
彼女は嬉子から、管理人の証である指輪を奪おうとするが、ことごとく失敗してしまう。
クルージェは「私が管理人になったら、こんな退屈な世界は変えてやるわ!」と嬉子に言い放つ。
しかし嬉子には、この世界を変えて欲しくない理由があった。
それはこの世界が、彼女の母親が作ったものだったからだ。
嬉子はこの世界に母親の面影を感じているのだった。
人類最初のコーディネイター、ジョージ・グレン。
ふっふっふっふ。
奴のもたらした混乱は、その後どこまでその闇を広げたと思う?
あれから人は、一体何を始めてしまったか知っているのかね?
高い金を出して買った夢だ。誰だって叶えたい。誰だって壊したくはなかろう。
――――最大の不確定要素は、妊娠中の母胎なんだ…。それさえ解消できれば…
だから挑むのか!それが夢と望まれて叶えるために!
人は何を手に入れたのだ!その手に、その夢の果てに!
知りたがり、欲しがれ!
やがてそれが何の為だったかも忘れ、命を大事と言いながら弄び殺し合う!
ほざくな!
何を知ったとて!何を手にしたとて変わらない!最高だな人は。
そして妬み、憎み、殺し合うのさ!
ならば存分に殺し合うがいい!それが望みなら!
何を!貴様如きが偉そうに!
うわっ!
私にはあるのだよ!
この宇宙でただ一人!全ての人類を裁く権利がな!
ふざけるな!この野郎!
世界を賭けた二人の魔法少女の戦いが、今、始まる。