『ナナとカオル』 第3巻

ナナとカオル甘詰留太 第3巻です。


もう本当に前々から言ってますけど、このシリーズは本当にヤバい!!(笑)
一般誌でありながら、その辺のどんなエロ本より格段にエロい。


自身のM気質を“素直に”肯定できないナナが、それでもその興味に抗えず、カオルにSMを求めていく、じりじり感。
その、普段は優等生のナナの理性が本能に負けていく様。
そして、SM行為で肉体的、精神的に限界ギリギリ、本当にギリギリまで追い込まれる緊張感と、その開放の後にやってくる大きなカタルシス
そういったものが、汗のにおいが“むわっと”漂ってきそうなほどリアルな質感と、胸やお尻やくびれは勿論のこと、肩や腕や果ては首筋に至るまでこだわって描かれるリアルな(現実感のある)艶かしさによって、如実に表現されています。
だから、読む人はきっと、読み終わるまでに普段より時間が掛かっているはずです。


それに、今巻から登場した「舘」の立ち位置が素晴らしい。
今まで、ナナとカオルの二人だけの関係だった中に舘が加わったことで、表面上はSMを是認できなかったナナが、積極的に肯定せざるを得ない状況を作りました。


この後、二人がどうSMにハマっていってしまうのか、第4巻がとても待ち遠しい(とても立ち読みできるような絵ではないので、普段は泣く泣く読み飛ばしています)。