感謝と決意

2日は二松学舎大学の試験だった。
センターからこっち、得意なはずの現代文がスランプ気味で
もしかしたら、もしかしなくてももう1年あるかもしれない。


ここのところ、布団に入って眼をつぶると、この一年間を思い出す。
自分がとても無力な存在に感じて引きこもって世界から逃げ出していた日々を、
変えたいと思ったときのこと。
二浪の現実は厳しくて、誰と会っても可哀相な目でみられたこと。
そんな世界が気に食わなくて、斜に構えて、皮肉ばっかり言っていたこと。
今になって負け犬の遠吠えだったと気づいた。
世の中の誰もが、自分よりも真面目で、一生懸命で、
ちゃんとしっかり生きていたことに気づかなかった。
前に比べれば少しは成長したけれど、
僕はいつも二次元の世界に逃げ出して辛いことには少しも耐えられなかった。


アニメは、人によっては良くないものだと思う。
芸術目的で見ているならいいけれど、
アニメの第一目的は現実を逃避することだと思うし、
その螺旋に嵌ってしまうと、抜け出すのは容易なことじゃないと思う。
しっかりと現実と向き合っていかなければならないのだな、と
成人式を終えて、入試をむかえて、将来のことを考えた今になって気がついた。
虚像に浸っても現実は何も変わらない。
わかってはいたことだけれど、実感はしていなかったのかもしれない。


でも、アニメがなかったらきっと今までやってこられなかったと思う。
この世界は生きるには辛すぎる。
自分はあまりにも無力で、生きているのが辛いと感じるときがある。
楽しいことも、たかが知れているんじゃないかと思うときもある。
それでもこうやってやってこられたのは、アニメのおかげだったと思う。


でも、そうやって逃げる生活はもう終わりにしようと思う。
録画しておいたアニメはもう全部消してしまった。
自分はもともと声が好きで、現実逃避についてを除いてもアニメが好きだから
完全に止めるってことはないけれど
これからは世界に、そして自分に誠実に生きていこうと思う。


そうやって考えると、人の凄さやありがたさに気づく。
そして、自分はみんなに支えられて、迷惑をかけていたんだなと気づく。
家庭を顧みないで好き勝手やっていた父親は
辛い仕事を淡々とこなして、家族に邪険に扱われても文句も言わないで
一生懸命お金を稼いでいる凄い人だった。
おかげで僕の家は裕福だと思う。
いっぱい贅沢できるのも、父親のおかげだと思う。
母親も凄い人だと思う。
自分をすごい愛してくれているし、いつだって味方でいてくれる。
友達だってそうだ。
塞ぎがちな僕を励ましてくれるし、なにより友人でいてくれる。
その存在にとても元気づけられる。


でも僕はそんな人たちの思いを裏切って、現実から逃げてばかりで
お金に関しても、たくさん無駄にしてしまった。
みんなにはとても申し訳ないことをしたと思っている。
今からがんばっても学年の差は埋められないし、
勝ち組にはなれないかもしれないけれど、
みんなに感謝して、これからの人生を誠実に生きていこうと思う。
心に誓う。
なんかすごく痛くて恥ずかしいことを言っているかもしれないけれど
未熟者の戯言だと思って許してほしい。