運命の出会いかけ

グっとくる女の子に出会ったとき、あなたならどんなアクションを起こしますか?


帰り道、池袋駅湘南新宿ライン籠原行きに乗りました。
昼過ぎということもあって席がいくつか空いていて、適当な席に座って顔を上げると、
なんと、対面する席に好みの女の子を発見。
面立ちは、かかずゆみ神田朱未を足して2で割ったような涼しげな顔立ちで、
しかしながら、どうも時流に乗り遅れた風貌をしている。
髪は黒色ストレートを肩の辺りまでのばしている。
いわゆるセミロング。
服は、白…というか白が薄汚れたようなクリーム色?
(もしくは本当に汚れているのか)の、もこもこしたジャンパー、
それはもしかしたらダウンジャケットかもしれないものを着込み、ジーンズを穿いている。
後姿を見たら、確実におばさんに間違えられるような雰囲気だ。
でも俺としては、流行っぽい女の子には気後れしてしまうので、
こういう磨けば綺麗になる原石のような女性はメガヒット。
大方こういったタイプの人間は腐女子が多いので、趣味についても相性が良いと言える。


しかし僕はへたれなので、とりあえず見なかったことにして寝ることに…


宮原駅の辺りで目が覚めると、まだ彼女はそこにいて、しかも周りを見渡すと誰もいない。
もうじゅうぶん寝てしまったため、もう一度眠る気にはなれず、
仕方なく周りの風景を見て過ごすことに。
彼女も眠る気は無いようで、視線がバッティングしないようにしながら
風景を見ているのが横目でうかがえる。
お互いに視界の一部分に穴が空いてしまったかのようにして風景を眺める。
やがて電車が鴻巣駅に到着。北鴻巣駅に到着。吹上駅に到着。
彼女は一向に降りる気配が無い。
これはもしや、同じ地域に住んでいるのでは?
ここで俺の童貞ビジョンが発動。
知らない方に説明しておくと、童貞ビジョンとは、
例えばコンビニでお釣りを貰う時に、笑顔で手を握られただけで、
そのレジの女の子が自分に気があると錯覚してしまう特殊能力のことだ。
その童貞ビジョンを起動すると、お互いがお互いどこで降りるのか
ちらちらチェックしているBOYS BE 的シチュエーション。


やがて熊谷に到着し、結局彼女も同じ駅で降りた。
あー何かハンカチ落とし的な機会があれば、何かやることもあるんだろうけど、
まったくもって接点が見出せなかった。
電車を降りてすぐ彼女はトイレに向かったのでそのまま散り散りに。


こういう場合、僕はどうしたらよかったんでしょうかねぇ?